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地域ブランドが注目されるようになったのは2003~4年頃。地域の取り組みが盛んになったのは、国の農商工連携、第六次産業化の施策以降。しかし、地域ブランドといっても、地域の特産品を「地域ブランド」と呼んでいるものから、総合的な地域ブランド力として、市場優位を確立するものまで様々です。
地域における取り組みを見ると、戦略性のあるもの、ないものが混在し、中には、地域ブランドが何かすら、十分に理解しないまま、進めようとしている地域も見受けられます。
地域ブランドづくり、地域ブランド戦略の考え方、成功事例や課題分析、事業の進め方の基本をまとめた「地域ブランドの教科書」(小冊子)を制作中です。年内に発行、自治体や商工会議所・商工会などの観光振興やまちづくり担当者様に発送予定です。
・地域ブランドとは (定義)
・地域ブランド戦略とは
1)定住促進対策 「住みたくなるまち、暮らしたいまちブランドとは」
・地域ブランド事例検証 成功事例と課題分析
地域ブランドといっても、都市ブランドを指すものか、特産品ブランドのことか、人によって意味するところが異なる場合があります。
日経リサーチが行う「地域ブランド戦略サーベイ」では「地域総合評価」と「名産品評価」を、ブランド総合研究所が行う「地域ブランド調査」では「自治体のブランド力」をピックアップしています。
地域団体商標制度も創設され、狭義で、これを地域ブランドという場合もありますが、一般的に、地域ブランドというときは、これらを統合した地域の総合的なブランド力を指します。
地域団体商標制度~商品・役務(サービス)
2006年「商標法の一部を改正する法律」施行で創設され。一般的な商標制度とは別に、一定の要件のもと、地域名+商品・サービス名で、事業協働組合等が登録申請できます。富士宮やきそば長崎カステラや静岡茶、今治タオル、黒川温泉なども登録されている。2011年9月現在、登録数は450件に達しています。登録の意義は、なんといっても模倣品、名称の乱用抑制にあります。
商品ブランド~特産品・ご当地ブランド(products brand)
農水産品、食品、酒、ご当地料理など、地域の特産品(名物)のほか、観光地や温泉、その他、地域が有する個別の資源価値、あるいはそれらを複合総称したサービス分野も個別あるいは総称として、一つのブランド形成がされる場合もあります。
総合的な地域のブランド力評価(regional brand)
地域のブランド・イメージ、地域の魅力や認知度など、自治体としての地域ブランド力が問われます。居住や観光、消費の意欲、満足度や他者への推奨度など、地域の総合的なブランド力をいいます。
ブランドの意義を正しく理解しないまま、目的もあいまいな取り組みもみられますが、ブランドを得る意義は、認知度とブランド・イメージを上げることで、市場競争力を得ることにあります。
ブランドの意義 資産価値と恩恵
ブランド・エクイティ(ブランドの資産価値)は、第一に「ブランドの認知」、第二に「ブランドイメージ」があります。「ブランド認知」では、都市がどれだけ深く、広く知られているか「深度と幅」が、「ブランド・イメージ」では、連想の好ましさ、強さ、ユニークさが重要となります。ブランドを有する恩恵は、市場競争の優位を得ることに尽きます。マーケティングや販路開拓などで、効率と効果、高い利益率などが得られます。

地域ブランドの目的は、地域の魅力を発信し、地域に消費や人、投資を呼び込もうとするものです。地域ブランドのイメージを確立し、その認知を広めていくことで、定住人口の拡大や企業誘致や観光・交流人口を呼び込み、地域特産品販売を拡大がしやすくなります。
地域にブランド力があると、競合地域との戦いにおいて優位に立てます。知名度のある地域とない地域、良いイメージのある地域と明確な個性のないまち、悪いイメージのまち。地域間競争が激化する中で、ブランド力は大きな意味を持ちます。
図は、地域ブランドとそれを売り込むシティセールス・シティプロモーションの関係図です。地域ブランド戦略は、このスキーム(scheme:計画概要図)を一つの戦略パッケージとして考えることになります。地域ブランドを考えることは、地域再生・地域活性化のビジョン、戦略図、ロードマップ(road map:手順書)を描くことでもあります。
少子高齢化、人口減少は地域にとって大きな問題です。定住対策というと、以前は過疎地の自治体のUIターンや二地域居住の定住対策が主でしたが、近年では、都市部の自治体の現役子育て世代をターゲットとした定住対策が盛んです。
地域の人口構造問題は、地域活力はもちろん、税収にも直結する問題で、定住人口拡大における地域間競争はますます厳しさを増しています。国立社会保障・人口問題研究所は、2035年日本の人口は1億1千万人になり、そのうち29.8%は南関東に集中すると予測しています。
暮らしやすいまちとそうでないまちは、今後、生活や文化の豊かさにおいて、さらなる格差を生み、豊かで住みやすい地域に人が集中し、不便で暮らしにくい地域はさらに厳しい経営を迫られます。国は、定住自立圏構想で、主に医療・交通・産業など生活機能等の相互連携協定を結ぶ圏域づくりを進めていますが、そもそも「自立共生圏」とは、基礎的自治体のことであり、圏域の自覚が問われるところです。
その中で、「住みたいまち」「暮らしやすいまち」ブランドの形成は重要さを増しています。地域の魅力は何で、どんな「住みたいまち」をつくるのか。取り込みたいのは、裕福なシニア層なのか、子育て世代か、学生か。
「暮らしやすさ」では、地域には中心市街地空洞化の問題があり、近年、多くの地域でコンパクトシティ政策が推し進められきましたが、データでも、現地取材でも、現状は非常に厳しい状況にあります。
「暮らしやすいまち」とはどんなまちなのか。それは誰にとって住みやすいまちなのか。どういう「住みたいまちブランド」をつくるのか。地域はどんな魅力、豊かさで、誰にどんな価値や満足を提供するのか。それをどう広めていくのか。都市、田舎それぞれが、自らの特性を生かした、個性あるまちづくりを考えていかなくてはなりません。
※中心市街地活性化・コンパクトシティについてはこちら
※シティセールス・プロモーション・地域広報についてはこちら
観光産業の経済効果、経済波及効果は、非常に大きく、平成21年度の国内の旅行消費額は22.1兆円、直接の雇用創出効果は211万人、生産波及効果は48兆円。これにより406万人の雇用創出効果があると推計されています。これは、我が国の国内生産額の4.9%、総就業者数の6.3%に相当します。
国では、観光立国を掲げ、国内旅行はもとより、インバウンドやMICEなど、外客誘致も含めた観光産業の拡大を目指し、各地域もこれに取り組んでいます。行ってみたいと思わせるまちの魅力を高め、観光や交流で地域を訪れる人を増やせば、地域へにぎわいや活気、地域経済や雇用への波及効果も大きくなります。
詳しくは「観光まちづくり」のページで解説しています。こちらをご覧ください。
夕張メロン、関さば・関あじのような地域の特産品ブランド。地域団体商標制度など、地域ブランドづくりを後押しする制度や国の施策もあり、地域資源を生かした、新たな特産品ブランドの開発、農商工連携、第六次産業化の取り組みが活発になっています。
第六次産業化については、地域の有力企業が、地域資源を活用した新たなビジネス展開で成果を上げる一方、マーケティングやセールスプロモーション力に劣る地域・企業では苦戦が見られます。写真は第六次産業化成功モデルの一つ「福山黒酢」です。
農商工連携、第六次産業化
農林水産業(第一次産業)、建設・加工等のものづくり産業(第二次産業)、その他サービス業(第三次産業)の事業者がパートナーシップを組み、互いの強み、ノウハウを生かしあう農商工連携や、一次産品の生産者が加工やレストランの提供までを行う等、第六次産業化により、付加価値を生み出します。
豊作のため廃棄される野菜や規格外の野菜は、廃棄処分になるか、投げ売りされていたものを、野菜ジュースやカット野菜に加工したり、レストランで料理として提供するすることで、付加価値化し、100円で投げ売りされていたものが300円で売れる、高収益商品へと変えることができます。
新たな加工技術、保存技術の導入で、産地の鮮度をそのまま食卓に届けたり、通年出荷が可能になり、収益性が大幅に向上した例など、地域資源活用のアイデアも多様です。
地域資源活用、農商工連携、第六次産業化セミナーはこちら
一般的にいわれる「企業誘致」だけでなく、最近では、「海外貿易」、「MICE」「スポーツイベント」の開催地誘致など、外客誘致の取り組みも各地で積極的に行われるようになっています。外からの消費や投資を呼び込むことは、人や情報の交流も盛んにします。
地域に知的刺激を与え、地域への愛着や誇りを感じさせることで、地域の人たちの自信にもなり、そこから新たなことに挑戦する機運も生まれます。特に、MICEやスポーツイベントでは、アフターコンペンションの経済効果も大きく、横浜や名古屋、福岡などの大都市はもちろん、中小の自治体でも積極的に取り組むところが増えています。
企業誘致については、工業団地を造成し、補助金をつけ、水資源の豊富さや安い労働力などをアピールし、工場やコールセンターを誘致するものが一般的でしたが、最近では、積極的に海外貿易に打って出る地域も出てきています。参考コラム「新ルートで、ロシア貿易に新たなチャンス!」はこちら。
円高などから、企業の生産拠点が国外にシフトする中、企業誘致はこれまで以上に厳しい状況におかれます。その中でも、地域は今後、人口減少の最大の問題、つまり、生産人口の減少=税収の減少と高齢者人口の増加=医療福祉費の増大にみまわれます。
こうした構造的な問題の解決には、外客・投資をどう地域に呼び込むか。そのために、地域の価値をどこに見出し、どういうまちづくりをするのかという「観光まちづくり」の視点も非常に重要になってきます。
地域協働がいわれはじめたのが、1995年阪神大震災におけるボランティアの活躍があり、1998年NPO法が施行された頃から。その流れを加速度的にしたのが、2003年指定管理者制度の創設、2009年自治体の財政健全化法の施行(2007年指針公表)です。
「協働」には、公の施設などの運営管理を指定管理で民に任せ、公の財政負担を軽減する「消極的な協働」と、まちづくりなどに産学民に参加してもらう「積極的な協働」があり、前者は、夕張のように破たんした自治体のレッテルを張られたくない一心で、2009年財政健全化法施行前、全国の自治体で雪崩的に行われました。
反面、「積極的な協働」の推進は、市民の地域や行政への関心の低さや地域におけるNPOの数や質の問題、本来の「協働」、対等なパートナーの不在や不足により、思うように進んでいないのが現状です。それまで地域コミュニティの核であった町会・自治会や商店街などの活動は、高齢化や担い手不足で沈滞、存続そのものが危ぶまれるものも少なくありません。
近年、地域ブランドやシティセールス・プロモーションの取り組みで、内外から地域サポーターを募り、大学や企業などとの連携協定を結ぶなど、新たなパートナーシップやコラボレーションもみられますが、まだまだパートナーシップと呼べるレベルのものは多くありません。
地域への愛着や誇りと地域ブランド力には相関関係があるといわれています。自治体では、地域資源の発掘などを市民に呼びかけますが、こうした地域では反応も鈍く、思うような成果を得られていないのが現状です。協働のまちづくり、そのパートナーをどう作り、育てるのか。そのアプローチは、3つに集約されます。
詳しくは「協働のまちづくり」のページを、関連項目は以下リンクページをご覧ください。
只今、準備中です。もうしばらくお待ちください。
地域活性化・まちづくりレポート
・「エコタウン~東北のリサイクル産業都市 大館市の挑戦」(秋田県)
・「都市再生~神戸の震災復興のまちづくり、神戸ブランドとは」(兵庫県)
・「コミュニティのあるまちづくり 住みよいまち、暮らし方を考える」
地域まちあるき取材レポート
・町屋再生、長良川温泉のまちづくり「十八桜」(岐阜県)
・年間300万人を呼び込む高知の新名所「ひろめ市場」(高知県)
・海の安全・安心!安全、おいしさ見える化「若女食品」(島根県)
・第六次産業化モデルで、熾烈な競争に勝つ「福山黒酢」(鹿児島県)
地域資源の発掘とブランド化
地域資源を発掘・評価する「宝探し」
地域の強み、魅力、地域資源の発掘、再発見を行う、地域の「宝探し」。そこで最も欠けいるのが、「誰にとって」魅力的であり、価値があるか。地域の「強み」を競合との比較で、市場における価値を検証します。
地域の「宝磨き」~地域資源の付加価値化(地域ブランドの目指す方向性を決定)
地域資源は「原石」のままでは、輝きはありません。「質」「満足度」を高める「付加価値化」がなくては、リピートも口コミもありません。どう地域の「宝を磨き」ます。
地域ブランド戦略の策定
地域ブランド戦略の策定にあたっては、地域の強み(シーズ)と市場のニーズ、競合分析などを行った上で、目指すブランド化の構想ビジョン、ターゲット選定、エリアマーケティング、投資効果、収益性などの検討、具体的なビジネスプラン(アクションプラン)の策定、推進体制の整備などを行います。
シティセールス・プロモーション戦略
「作り上手の売り下手」の地域は少なくありません。地域へヒト・モノ・カネ・情報を呼び寄せるのも結局は「情報」。消費者や観光客にどう地域の魅力を伝えるのか、売り込むのか。販路や消費者との接点、コミュニケーションの手法など、セールス・プロモーションを考えます。(地域ブランド戦略と一体のパッケージとして考えます)
地域ブランドづくりセミナー「地域ブランド塾」はこちら
※地域ブランド戦略に関する各種コンサルティング、事業の企画コーディネート、講演執筆のご依頼・お問い合せは、「問い合せフォーム」よりお送りください。
・地域ブランドサーベイ(日経リサーチ)
・地域ブランド調査(ブランド総合研究所)
・農商工連携パーク(中小機構)
・知的財産・地域ブランド情報(農水省)
・地域団体商標制度(特許庁)
・地域ブランド-地域団体商標を登録するために(特許庁)
・地域ブランド戦略(日本商工会議所)
○地域ブランド 取組み事例
・おいらせ町地域ブランド戦略(青森県)
・すみだ地域ブランド戦略(東京都墨田区)
・信州ブランド戦略(長野県)
・塩尻「地域ブランド戦略」(長野県)
・とやまブランド戦略(富山県)
・伊賀の里もくもく手づくりファーム(三重県)
・京都ブランド推進連絡協議会(京都府) ※商工会議所
・京都観光文化検定試験(京都府)
・富士宮やきそば学会(静岡県)
・完熟フルーツマイスター認証制度(山梨県南アルプス市) ※商工会
・道の駅「萩しーまーと」(山口県)
・NPO法人土佐の森救援隊(高知県) ※農水省「立ち上がる農山漁村」選定事例
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